【ストーリー】
魂を失った戦人が生き延びるためにとった最後の手段とは?大岡昇平がフィリピンでの実体験を元に書いた同名小説を、和田夏十が脚色し市川崑が監督した反戦映画。第二次大戦中のフィリピンで極限状況下に置かれた人間の真の姿を徹底した客観視でえぐりだす。 本作で数々の男優賞を受賞した主演の船越英二は、飢餓状態の兵士を演じるため、撮影前から断食して臨んだというエピソードも。病院にも部隊にも見放された田村一等兵は、フィリピン戦線のレイテ島をさまよっていた。同じように敗走している仲間と病院の前で合流するが、その病院が砲撃を受けたため、田村は一人で逃げ出す。食べるものもなく、仲間を失った田村は、草を食べて生き延びていた。やがて生き別れたかつての仲間である永松と安田と再会。二人は殺した味方の兵士を“猿”と称し、その肉を食べていた・・・。
【スタッフ】
- 監督:市川崑
- 脚本:和田夏十
- 撮影:小林節雄
【キャスト】
- 船越英二
- ミッキー・カーティス
- 滝沢修
- 浜口喜博
- 石黒達也
- 稲葉義男
- 星ひかる
- 月田昌也
- 杉田康
- 佐野浅夫
- 中條静夫
- 伊達信
- 伊藤光一
【情報】
- 製作:日本
- 上映時間:104分
- 公開日:1959年11月3日