【ストーリー】
1938年、岡山県苫田郡西加茂村で発生した、1人の青年が村人30人を虐殺した津山事件を題材にした過激すぎるクライムサスペンス。劇場公開時には「これほどまでに危険な映画は日本映画史上かつてなかった」と評され、エロスと凄まじい暴力描写、未曾有の惨劇シーンが衝撃的で松竹映画初のR18+指定となった(現在はR15)。監督は『実録・阿部定』『人妻集団暴行致死事件』など、異色の傑作を放ってきた鬼才・田中登。戦時下の昭和13年、山あいに数十戸が点在する小さな、閉鎖的な村。村一番の秀才とほめそやされて青年は、純粋に国を信じ、兵士として立派に戦うことに、自分の男としての生き方を見ていた。しかし、結核と診断された彼は、その望みを完全に断たれ、そればかりか村人たちからもツマはじきにされる。自分が生まれ育った村の、汚れきった血、汚れきった人間関係をつくづくと知らされ、ぎりぎりのところまで追いつめられた彼は、銃をとり、たった一人の戦場に出て行くことでしか、自分の生を確認する方法がなかった。「みなさま方よ、今にみておれでございますよ・・・」。ブローニングの改造9連発ショット・ガンと日本刀で武装し、ハチ巻きに2本の懐中電灯をツノのように立てた彼は、ついに大量殺戮の火蓋を切る!
【スタッフ】
- 監督:田中登
- 脚本:西岡琢也
- 撮影:丸山恵司
【キャスト】
- 古尾谷雅人
- 田中美佐子
- 池波志乃
- 夏八木勲
- 五月みどり
- 大場久美子
【情報】
- 製作:日本
- 上映時間:106分
- 公開日:1983年1月15日